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2019/02/28

トリハロメタンって何?発がん性や総トリハロメタンとの違いを解説

トリハロメタンって何?発がん性や総トリハロメタンとの違いを解説

トリハロメタンをご存知ですか?水道水を作る工程で生成されることが分かっていますが、その一部はヒトに対して発がん性などの有害性が指摘されています。そのため、水道法で基準値が設けられています。


ここでは、私たちの飲み水に身近な『トリハロメタン』について、その毒性や生成のされ方、抑制方法を解説します。


目次

  • トリハロメタンって?
  • 消毒副生成物
  • トリハロメタンと毒性。発がん性など。発癌性
  • トリハロメタンの生成原因
  • トリハロメタンと総トリハロメタンの違いは?
  • トリハロメタンの発生を抑える方法
  • 水道水の基準
  • 水道水以外でトリハロメタンが発生しうる場合

トリハロメタンって?

メタンの4つの水素のうち、3つがハロゲンである塩素、臭素などに置換された化合物をトリハロメタンと呼びます。

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トリハロメタンのひとつ、 トリクロロメタン

赤字の部分がハロゲンに置換される


消毒副生成物

トリハロメタンとよく一緒に使われる言葉です。消毒副生成物は、消毒をすることで生成される物質のことを指します。広義には、
①塩素消毒して生成される物質と
➁オゾン消毒して生成される物質がありますが、一般的には①を指すことが多いです。

消毒副生成物の中には人にとって有害な物質や発がん性が疑われている物質も含まれるため、水道水における消毒副生成物の低減法が研究、導入検討されています。


トリハロメタンと毒性。発がん性など。

トリハロメタンにはいくつかの有害性が疑われています。

発癌性

トリハロメタンの一種、クロロホルムとブロモジクロロメタンは世界保健機関(WHO)の国際がん研究機関(IARC)により、「グループ2B:発がん性の恐れがある」とされています。


トリハロメタンの生成原因

浄水場や下水処理場で消毒のため使用される塩素が水中のフミン質などの有機物と反応して生成される化合物と言われています※。

※石川ら、衛生化学28.1 (1982): P10-P15.

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トリハロメタンと総トリハロメタンの違いは?

総トリハロメタンという呼称は検査項目名であり、実際には4種類のみを指します。


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トリハロメタンの発生を抑える方法

浄水における対策として、フミン質を活性炭に吸着させる方法や膜ろ過などがあります。

水道水の基準

日本では水道法により以下の基準値が定められています。


  • 総トリハロメタン:0.1 mg/L
  • クロロホルム:0.06 mg/L
  • ジブロモクロロメタン:0.1 mg/L
  • ブロモジクロロメタン:0.03 mg/L
  • ブロモホルム:0.09 mg/L

水道水以外でトリハロメタンが発生しうる場合

フミン質が含まれ、塩素消毒する水ではトリハロメタンが発生する可能性があります。

  • フミン質を含む井戸水を塩素消毒している。
  • フミン質を含む温泉を塩素消毒している。

海水の影響を受ける地下水ではブロモホルムが生成される場合があります。

水道水は検査され基準以下で供給されますが、井戸水は自主検査を推奨します。



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